農薬や化学肥料が環境に与える影響について

現在、国内で使われている農業資材による大気・水質汚染への取り組みは、未だ完全なものではありません。

農薬や化学肥料などの環境への汚染については、その追跡が困難であることや、利便性が優先さえている現状があり、

課題解決がなかなか進まない現状があります。

 

農薬については、「農薬取締法」で制定されている50項目をクリアーした農薬だけが実用を許されていて、

これをして安全とされていますが、分解が遅いものは大気と地上の間を何度も行き来して、

極域まで長距離を移動するといわれており、長期的な環境汚染が危惧されるところです。

また、ベーパードリフト(大気中の移動や拡散)による、農業従事者や周辺環境への長期暴露や、

化学物質過敏症の原因物質としても農薬が話題に上げられています。

 

このように大気中の農薬の挙動に関する研究は、重要性が高いとされていますが、

現時点での取り組みは決して十分ではなく、課題は山積されています。

1940年から1960年にかけて起きた緑の革命以後、化学肥料は一反あたりの生産量を飛躍的に増やし、

人口が増え続ける人類の食料問題解決に大きく貢献してきました。現在、国内の99.5%が化学肥料を使って

栽培されています。一方で、国内に流通している化学肥料(窒素肥料以外)は100%輸入に頼っています。

自国で製造されている石炭窒素肥料についても、1トン製造するのに1.1トンもの重油と110kw/hもの電力を

消費しますので、重油が100%輸入であることを踏まえれば、化学肥料の国内自給率はゼロです。

ここから考えると、農作物の国内自給率は限りなくゼロに近いと言えます。

   

化学肥料を畑に施肥すると、施肥量の40%から50%が植物に吸収されることなく地下に流れます。

近年では、窒素やリンによる地下水・河川の富栄養化による生態系への影響と、それによる公害が世界的な問題に

なっています。肥料分の濃度が上昇した水中では、プランクトンの異常増殖によって溶存酸素不足が起き、

有機物の分解が停滞してヘドロ化し悪臭を放つようになる他、アオコ(藍藻やシアノバクテリア)の異常繁殖によって

その代謝物である猛毒のミクロキスチンが生産され、家畜や人が死亡する事例も起きています。

(WHOはミクロキスチンの飲料水ガイドラインの暫定基準を1μg/lと定めています)

 

 

私たちの取り組み

 

現在、弊社の主力農作物である生姜の農薬使用の上限は、年間30回となっています。

生姜の全国作付け面積は約1800ha(大阪府に相当する面積)ですので、生姜の作付け期間である4月から11月の間に、

大阪府全域に30回の農薬が散布されているイメージです。生姜以外の作物についても各作物ごとに

農薬使用回数/年が定められています。これらをトータルで考えると、大変な量の農薬が散布されている事になります。

 

科学による文明の発展は素晴らしく、この先、科学技術無くして国内農業の課題を解決することはできません。

しかし、真に期待すべき科学技術とは、地球を汚染しないための科学技術です。この点において緑の革命以後の農業は、

地球を汚染し続けています。 弊社では、海や山を汚染しない持続可能な農業を目的として、

自然と共生する農業技術の実践に取り組んでいます。